地下鉄一駅分のポチポチ

ゆるゆる雑談 暇つぶしにどうですか

何かになりたいと思ったことはないか

自己啓発本に魅力を感じていたのは20代前半。読めば自分にも何か成し遂げられるのではないか、自分には隠れた才能があってそれを見つけられるのではないか、お金がたくさん手に入るようになるのではないか、そう思わせてくれる本が好きだった。

人より秀でたものもなく、かといって落ちこぼれでもなく、それなりに真っ直ぐに育ち、特記するような出来事もない、順風満帆な人生を歩んでいたからかもしれない。

しかし、読んだ日はやる気に満ち溢れるものの、それが持続しないのだ。

エネルギー切れになったところでまた新しいその手の本を読む。またエネルギー切れになり本読む…無限ループだ。

 

いつからか私は読むのをやめていた。なぜだろう。あれほど執着していた「成功」に憧れを抱くことは少なくなっていた。もちろんお金があればなぁとか働かないで暮らしたいなぁと思う時もある。

しかし以前ほど強く思うことはなくなった。

きっとそれは今の生活が、なんだかんだ言って好きなのだ。

朝起きて仕事に行き、家族のためにご飯を作る。

少し不自由で、でも幸せもあって、まだ伸び代のあるこの生活に満足している自分がいるのだ。

若い頃は自分の居場所を探していた。自分の輝ける場所。求められる場所。

それはここではないどこかにあると信じていた。

よく見ると、本当に近くにあったのだ。小さいが確かにあった。暖かく優しくなれる場所。私にとってそれは、家族だった。

 

だが、私は時々思う。私の人生のなかで、どれだけのものを残せるのだろう。

大切な家族、友人、出会えた方々にどれほどの感謝が伝わっているのだろうか。

そして、私が生きていた、ということはどのくらいの人が覚えていてくれるのだろうか。

 

何かを成し遂げるには人生はあまりにも短い、と有名な言葉がある。

最近、その言葉の意味を実感している。

 

この平々凡々な人生を愛おしく思う日がいつか来るのだろうか。できれば死ぬ間際にあぁいい人生だったと思いながら目を閉じたい。

そのために、悔いのないようにやりたいことは躊躇せず挑戦していこう。

他の誰でもない、自分の人生を、自分の居場所で、歩んでいくために。

そんなことを思いながら明日に備えて眠ることにする。